検索エンジンからの集客を増やす施策をSEO(検索エンジン最適化)と言います。取り組む場合の情報は多くありますが、実際何をすれば良いのか分かりづらいところも多くあります。ここでは検索エンジンの仕組みとSEOに取り組む流れをご説明します。
目次
普段、何気なく使っている検索エンジンは、大まかに下記のような動きをしています。
Googleは数兆ものWebページの情報を持っており、その情報を元にリンクを辿りページ情報の追加と更新を行っています。その管理だけでも膨大な情報処理になりますが、さらに検索ユーザーが検索フィールドに入れたテキストの意味を理解して意図をくみ取り、数兆ページある情報の中から最適な検索結果を作りあげています。
作成したWebサイトのページは、Googleにとって膨大なページの1つに過ぎません。そのためページ内部の改善を行い、検索エンジンにも理解しやすいようなWebページを作ることが重要になります。また作ったばかりのWebページでは、検索エンジンはその存在に気づいていません。その場合は他のWebページからの導線を作ることで、Googleの認識を早くすることができます。
SEOの施策は大きく内部施策、外部施策の2つのパターンに分けられます。
内部施策は、検索エンジンにWebページの内容を理解してもらうようにする施策になります。内部施策には、一般的によく聞かれるタイトルタグ、説明文の調整などWebページごとに行う施策だけでなく、Webサイト全体を考えて行うコンテンツの追加、内部リンクの調整まで、様々な方法がありますので、Webサイトの特徴、規模に応じた施策が必要になります。
このような施策を進める上で、Googleが提供するSearch Consoleが改善に欠かせないツールになります。Search ConsoleではWebサイトで発見されたエラー、重要な改善点、インデックス状況などを確認することができます。
外部施策は、リンクを集めることを目的とした施策になります。具体的には「リンクが集まるコンテンツを作る」ことになりますが、実際には良いコンテンツを作成したところでリンクは集まらないため、基本的に下記手順になります。
したがって、外部施策では引用したくなるコンテンツを作ることと、コンテンツが人の目に触れることが重要になってきます。競合サイトを確認し、コンテンツ作成、ソーシャルの拡散、リンクを集めるところまでの流れができているWebサイトがあれば、内容を参考に施策を検討して見てください。
SEOを行うにあたって、何からすれば良いかわからない方も多いと思います。まずは、Webサイトに訪れる「検索する人」とWebサイトが「置かれている状況」について考えて見ると良いです。
売りたい商品を検索して興味を持ってくれる人、そして使われる状況を想像して見てください。商品がどのような状況で使われて、何を解決するのか、使い手てはどのように変化するのでしょうか。その時に重要なのは、年齢、性別ではなく「どんな悩みを持っているか」「どんな情報を欲しているか」ということになります。
可能なら、商品を購入した人を実際に観察して見るのも有効な方法になります。同じような悩みを抱えていて、まだその解決方法を掴んでいない人はまだいるはずです。
検索する人、つまりWebサイトにくる可能性がある人のイメージが固まったら、次はキーワードを検討します。重要なのは、検索する人が悩みを持ったところから、あたなが持っている商品に辿り着くまで、いくつかの段階を経る可能性があります。
この段階の数だけ検索キーワードが存在することになりますが、どの段階のニーズにもマッチするコンテンツがあれば、検索する人に読んでもらう機会を多く作ることができます。これは非常にイメージしにくいため、身近な人に「こういう悩みがあるとして、どう検索するか?」「悩みに対して、こういう方法が良いとわかったら、次は何を検索する?」という具合に、実際に質問しながら検索のシミュレーションをすることが良いです。
検索しそうなキーワード候補が見つかったら、最後に検索数を調べます。そのキーワードで検索する人がいるのか、いるとすればどの程度存在するかを確認します。キーワードの検索数はGoogleが提供するキーワードプランナーで確認することができます。
対象のWebサイトが置かれている状況をつかむためにも、他企業のWebサイトの施策を把握します。この際に、ビジネス上の競合と考えているWebサイトは、SEO実施でのライバルではない可能性があります。
例えば製品上の競合だとしても、Webでの売上は非常に小さい可能性があります。他にSEOに注力している企業があれば、そちらをSEOでの競合と捉えた方が良いです。
競合Webサイトの確認箇所は「どんなコンテンツを持っているか」「どんなリンクを集めているか」の2点になります。競合Webサイトのコンテンツが充実していて、リンクも集まっている状況でしたら、対象のWebサイトでも同じ状況を作る対応が必要になります。
自社のWebサイトの施策がどの様な状態になっているか、傾向を把握する指標として「ターゲットのキーワード順位」「流入キーワード数」があげられます。これらは施策がきちんと効果につながっているか見るためにも定期的に確認する必要があります。
ターゲットとしたキーワードの掲載順位を確認します。着実に順位が上がっている場合は、問題ないですが、急激に順位の下落が発生した場合、あたらめて施策がGoogleのガイドラインに則っているか見直します。
施策に伴い、ターゲットキーワードに関連するキーワードでの流入が増えて行くことが予想されます。またコンテンツページを追加することで、新たなキーワードでの流入も期待できます。
コンテンツページを増やしているのに流入キーワード数が増えない場合、追加したWebページがきちんと検索エンジンに認識されているか、外部リンクが適切にされているか、対象Webサイトに追加コンテンツと似た様なコンテンツが既にあるかなど確認します。
検索の上位や、流入キーワード数の増加に伴い、検索からの総流入数も増加する。これは着実に増加している分には問題ないです。また施策とは関係なく総流入数が増えることがあるが、しっかり原因を探ることで新たなターゲットキーワードや、コンテンツの発見に繋がる可能性があるので、参考にすると良いです。
次の施策を考える上でも、検索エンジン経由の流入を細かく把握することが重要になります。もし、Googleアナリティクス、Search Consoleが既に入れられているのであれば、それらを利用し、このWebページにどの様なキーワードで来ているか確認して見ると良いです。
またSearch Consoleの「検索アナリティックス」では、ページごと、クエリごとに絞り込みをかけて確認ができます。これまで「not provided」になって取得できなかった検索キーワードについても確認することができる様になりました。「クリック数」「表示回数」「CTR」「掲載順位」が確認できるので、各ページで注力すべきキーワードを見つけることができます。
SEOは一度の改善で終わるものではないです。同じ業界でも商品傾向が変わるように、検索されるキーワードのトレンドも変化していきます。その一方で、誰かが悩みを抱えて情報が必要と考えている以上、検索する人がいなくなることはないので、継続的にSEOを取り組んで行くことを心掛けましょう。